第二種電気工事士は、過去問演習とYouTubeなどを活用することで、未経験からでも十分に合格を目指せる国家資格です。
合格率もおおむね60%前後と高く、しっかりと対策をすれば、誰でも合格が狙えます。
この電気工事士という資格は、医師や弁護士と同じく「独占業務資格」に分類される国家資格です。
つまり、資格を持っていない人が電気工事を仕事として行うことは、法律で禁じられています。
実際には、たとえ自分の持ち家であっても、無資格で電気工事を行うことはできません。
しかし、第二種電気工事士の資格を取得すれば、住宅や店舗の配線・照明・コンセントの工事などを、正式かつ安全に行える技術者として認められるのです。
この記事を書いている人
- 電気工学を大学で4年間専攻
- 第一種電気工事士、1級電気工事施工管理技士、高校教諭免許(電気)を取得
- 大手電気工事会社で10年間、現場監督・施工管理を経験
- 現在は製造工場で電気保全を担当
- 資格と現場の両方から「実務に活かせる電気」をわかりやすく発信中!
未経験者でも本当に合格できる?
未経験でも合格は可能です。
試験は筆記試験と技能試験の2つに分かれます。
筆記試験を合格した人のみ2次試験の技能試験に進めます。
試験内容 | 概要 | 合格率 |
筆記試験 | 電気理論、配線図、法規などの4択問題 | 60〜70%前後 |
技能試験 | 実際に工具を使って 配線を組む実技試験 | 70〜80%前後 |
筆記は過去問演習が中心で十分対策できます。
実際に過去問10年分を繰り返せば合格水準に達します。
技能試験は候補問題(13パターン)から1問出題される方式なので、事前にしっかり練習すれば確実に対応できます。
市販のテキストやYouTube、安価な通信講座を活用すれば、未経験・独学でも十分合格が狙える資格です。
合格するとどんな仕事に就けるの?
第二種電気工事士を取得すると、電気を扱う多くの仕事の現場に“資格者”として関わることが可能になります。
ここでは代表的な就職先と、実際の仕事内容についてわかりやすく解説します。
建設現場(ビル・商業施設など)での電気工事
現在の主流は、都市部や地方都市のビル・商業施設・再開発エリアの電気工事です。
- 天井裏や配管へのケーブル敷設
- 動力機器や分電盤の据え付け・結線作業
- 建物全体の電気設備(照明・コンセント等)の施工

実際に私が現場監督として携わっていた現場では、
一人の電気職人に対して日当2.5万〜3.2万円程度を支払っていました。
経験者であれば、1日で3万円以上の現場も珍しくありません。
このような現場で電気工事士として働くには、第二種電気工事士の資格は最低限の条件になります。
注意事項
第二種電気工事士の資格だけでは⾃家⽤電気工作物(ビル・商業施設など)に係る電気工事に従事することはできませんが、免状取得後、認定講習を受講し、認定電気工事従事者認定証を取得することで、⾃家⽤電気工作物の低圧部分の電気工事の作業に従事することができます。
工場での保全・メンテナンス業務
製造業の工場では、設備の電源まわりや保守点検業務に関わる機会が増えています。
仕事内容の例:
- 生産ラインの電源工事・トラブル対応
- 制御盤やセンサー機器のメンテナンス
- 照明や空調設備の点検・交換
電気設備に携われることで、スキルアップや昇給・昇格のチャンスが増える職場です。
特に工場勤務経験のある人には、キャリアアップの選択肢としておすすめです。
独立開業で年収1000万円を目指す道も
十分な経験を積めば、一人親方(個人事業主)として独立開業することも可能です。

私の経験上、5〜10年程度の現場経験を積んだ職人が、
独立後に年収800万〜1000万円以上を稼ぐケースも現実にあります
もちろん、独立には技術力だけでなく、段取り・信頼関係・自己管理力も不可欠です。
しかし、「将来的に自分で仕事を選び、自分の裁量で働く」道が見えてくるのは、この資格ならではの強みです。
まとめ|第二種電気工事士は、将来を変える現実的な一歩
第二種電気工事士は、未経験でも挑戦できる国家資格でありながら、「資格を持っていないと仕事ができない」独占業務資格という、非常に価値のある資格です。
しっかり対策すれば独学でも合格でき、取得後は転職・収入アップ・スキル向上など、働き方の選択肢を広げることができます。
このブログでは、あなたが合格を目指すうえで必要な情報を、順を追ってわかりやすく解説していきます。
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